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ビートルズがチャック・ベリー(Chuck Berry)から受けた影響

サウンドルーツ
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ビートルズのメンバーの中でも、特にジョンとジョージが影響を受けたのが、R&Rの創始者の一人でもあるご存知チャック・ベリー(Chuck Berry /1926-2017)です。

チャック・ベリー(Chuck Berry)の影響

ビートルズがカバーした曲として有名な曲といえば、ジョンが歌う「ロック・アンド・ロール・ミュージック」ジョージが歌う「ロール・オーバー・ベートーヴェン」がよく知られています。

チャック・ベリーといえば特徴的なあの「ギターリフ」。ここで説明するよりも、ジョージがプレイしている「ロール・オーバー・ベートーヴェン」のイントロ、ギターソロ部分などを聴けばわかると思います。あれこそモロにチャック・ベリーですから。しかし、ギターリフはモロにチャック・ベリーとはいっても、アルバムの曲はビートルズ・テーストになっています。

一方、ジョンの場合はサウンド面はもちろんですが、チャック・ベリーの歌詞の面を高評価していて、歌詞面においてかなり強い影響を受けいたようです。

当時のブリティッシュ・ロック・バンドに多大な影響を与えた

チャック・ベリーのあの特徴的なギター・リフ、そのロックン・ロールサウンド、スタイルは、ビートルズだけでなくローリング・ストーンズ、アニマルズ、キンクス、など、その他たくさんお当時のイギリスの

ロック・バンド・メンバー達に影響を与えています。ただ、チャック・ベリーという共通点はあるものの、どのバンドもそれぞれに異なった個性とサウンド、異なる方向性でした。ここは興味深いところです。

また、チャック・ベリーの影響は当時の英国だけには留まらず、米国でもビーチ・ボーイズなどがその影響を受け、サウンドに取り入れています。

その後のミュージック・シーンにもたらした功績

ビートルズが好きのいう人ならば、少なくとも1度はその名前を耳にした(目にした)ことがあるはずのチャック・ベリー。

チャック・ベリーというと「あのリフ&楽曲」というイメージで主にギター・リフと楽曲(サウンド)面で評価している人が多いと思います。

ですがそれに加えてジョンは、チャック・ベリーについて「時代を超えた偉大な詩人の1人」と発言しています。それもそのはず、チャック・ベリー以前のミュージック・ロックシーンの作品は、その大半が単純ないわゆる「ラブ・ソング」によって埋め尽くされていました。そのようなミュージック・シーンの中で、チャック・ベリーの歌詞は、少し違っていたのです。当時としては、少し違うというより「特異な歌詞」であったと言っても過言ではありません。

それまでのラブ・ソングの歌詞のお決まりのパターンといえば「私はあなたが好き」という「一人称」で歌われる(書かれる)ことがほとんどでしたが、チャック・ベリーの書いた歌詞は曲は「三人称」で書かれているものが多いのが特徴です。

また、「一人称」で書かれた歌詞であっても、情緒あふれる豊かなストーリーやちょっとした皮肉が盛り込まれているという歌詞が多く、歌詞のテーマとして選ばれたものも、とてもバラエティに富んでいます。

当時のミュージック・シーンを時系列で見てみると、チャック・ベリーが、ボブ・ディランや、S&Gのポール・サイモンより前に、歌詞が持ち得る可能性の大きさ&深さを実感させたミュージシャンであったことは間違いなく、その後~現在に至るに多くのソングライター達に多大な影響を与えたであろうロック歌詞の先人の一人であることは誰も否定出来ないところでしょう。
つまり、はじめてロックの歌詞の持つ重要性の確立に貢献したという人なのです。

ジョンの歌詞の中でニヒルというか皮肉っぽい部分はこのチャック・ベリーの影響かもしれませんね。

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