主なアコースティック・ギター

ビートルズが使用していた主なアコースティック・ギター

 
ビートルズ時代にメンバー(ジョン・ジョージ・ポール)が使用していた(と思われる)アコースティック・ギターのうち「ギブソン・J-160E」については別記事で書きましたが、この記事では、「ギブソン・J-160E」以外にビートルズのメンバーが使用していた(と思われる)アコースティック・ギターについて少し書いてみたいと思います。

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フラマス・フーテナニー(12弦)

フラマス(Framus)社は、1946年頃から旧西ドイツで始まった楽器メーカーで、1970年代後期には消滅しましたが、現在でもブランドだけは引き継がれています(エレキ・ギターなどが割と有名)。当時はこの日本にも輸入されていました。フェンダーやギブソン、マーチンなどと比較すると価格帯が安めのメーカーでしたが、1960年代にはビートルズが使っていたこともあって、現在でもそれなりに人気・知名度があるメーカーです。

「悲しみはぶっとばせ」でジョンが弾いている

フラマス・フーテナニー(12弦)は、ジョンがアルバム「HELP!(ヘルプ!)」に収録されている「悲しみはぶっとばせ(You’ve Got To Hide Your Love Away)」でプレイしていて(映画などでも確認できます)、そのギター・サウンドを聴くことができます。

ジョンがどのような経緯でマーチンやギルド社のギターではなく、このどちらかといえば「マイナー」なフラマス社の12弦ギターを使用したかは定かではありません。

ただ、ビートルズのメンバーが使用する以前はあまりメジャーとは言えなかったリッケンバッカーやカール・ヘフナーを使用していたのと同様にサウンド面だけでなくルックス的な戦略(メンバーというよりマネージャーやプロデューサーの戦略的意図)があったのかもしれませんし、単なる気まぐれだったのかもしれません。旧・西ドイツの楽器メーカーということなのでジョンがいわゆる「ハンブルグ時代」に楽器店でたまたま見かけて気に入ったということも考えられますが・・・、これはあくまでも私の想像です。


エピフォン・テキサン

エピフォン社(Epiphone)という社名は1928年から使用されていますが、その前身は20世紀初頭のマンドリン制作やバンジョー制作などを経ていて、1957年にギブソン社に買収されたこともあり、ビートルズが活躍した1960年代のエピフォン社のギターなどの楽器は、基本的にギブソン社の楽器の「ブランド違い(制作する工場の違い)」ということになります。

ただ、現行モデルのエピフォン・ギターなどに関しては、ギブソン社のモデルのいわゆる「廉価版」としての位置づけも担っており、例えばビートルズのメンバーが来日公演でも使用した「エピフォン・カジノ」の現行モデルを購入したとしても、ビートルズと同じサウンドは期待できないということになります(価格はお手頃ですが)。

エド・サリバン・ショーでポールが「YESTERDY」で使用

エピフォン・テキサンというアコースティック・ギターは、1965年のエド・サリバン・ショーでポールが「YESTERDAY」を歌っているときに弾いているギターとして有名なギターで、現在のポールのツアーでも使用されています。

2004年には、レプリカである「ポール・マッカートニー・モデル」が限定発売されているので、興味のあるファンの方は購入してみるのもいいのではないかと思います。


マーチン・D-18・D-28

マーチン社(Martin)は、160以上の歴史を誇り、現在では世界で最も有名なアコースティック・ギター・メーカーと言われています。日本では3大アコースティック・ギター・メーカー(マーチン・ギブソン・ギルド)として有名です。マーチンのギターで特に有名で人気なのは「D-28」と、この「D-18」というモデルです。

主にポールが使用したマーチンは「D-18」と「D-28」

マーチンは「D-18」「D-28」は、ビートルズのメンバーでは主にポールが使用していたことで有名ですが、ジョンもジョージも所持していたと言われています。「D-18」は1930年代から製造されているモデルで、「D-18・D-28」の「D」は「ドレッド・ノート」の頭文字で英国の大型戦艦にちなんだものです。マーチンのギターには大きい順に「D」「OM」「000」「00」「0」というサイズ分けがあり、「D」は一番大きいサイズのギターということになります。

ポールがビートルズ時代に使用していたアコースティック・ギターとして知られているのは、「エピフォン・テキサン」、この「マーチン・D-18・D-28」そして「ギブソン・エヴァリー・ブラザーズ・モデル」ですが、「D-18・D-28」をどの曲で使用していたかは定かではありません。


ギブソン・J200

ギブソン(Gibson)・J200は、元々「SJ-200」という名前で1937年から製造されいるモデルで、当時のマーチンのギター「D」シリーズに対抗して作られた大型タイプのアコースティック・ギターです。参考までに「SJ-200」の「SJ」は、「Super Jumbo」の略です。1950年代に「J-200」と改名され、現在に至っています。マッチョなボディに装飾的なブリッジ(口髭とも呼ばれる)やピック・ガード、インレイなどが特徴で、様々なミュージシャンがプレイしていますが、あのエルビス・プレスリー(Elvis Presley)が愛用していたギターとして特に有名なギターです。

ジョンとジョージが所持していた「ギブソン・J200」

「ギブソン・J200」はジョンとジョージが所持していたと言われていますが、どの曲で使用していたかは定かではありません。ただ、映画「LET IT BE(レット・イット・ビー」では、ジョンがこの「ギブソン・J200」を弾いている姿を見ることができます。

この「ギブソン・J200」をジョンもジョージもアルバム「THE BEATLES/ホワイト・アルバム」辺りからそれ以降のアルバムで使用しているの可能性が高い思われます。ジョージの作品では、「For You Blue(フォー・ユー・ブルー)」、「Here Comes the Sun(ヒア・カムズ・ザ・サン)」、「While My Guitar Gently Weeps(ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス)」などの曲でジョージが使用している可能性が高いです。


ギブソン・エヴァリー・ブラザーズ・モデル(J-180)

ギブソン(Gibson)・エヴァリー・ブラザーズ・モデル(J-180)は、1950年代後半から1960年代前半に活躍したドン・エヴァリーとフィル・エヴァリーの兄弟によるカントリーユニット「エヴァリーブラザーズ」のアーティストモデルとして発売されいていたアコースティック・ギターです。「King Of Flat Tops」として名高い前述の「J-200」よりもひと回り小さいボディに、パール・スター指板インレイや、ダブル・ピック・ガードでルックス的にもインパクトのあるモデルです。

ポールが使用していた「ギブソン・J-180」

ビートルズのメンバーの中でポールがこの「ギブソン・エヴァリー・ブラザーズ・モデル(J-180)」所持しプレイしていたことは間違いありませんが、どの曲で使用していたかまでは定かではありません。ただ、ポールはこの「J-180」をビートルズ解散後のソロ・ツアーでも使用していて、以前のポールの日本公演のポスターにもこの「J-180(ブラック・ボディ&ブラック・ピック・ガード」を抱えている姿が確認できるので、ビートルズ時代でもお気に入りの1本であったことは間違いないでしょう。

 

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