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ビートルズが使用した6弦ベース「フェンダー・ベースⅥ」

フェンダー・ベースⅥ
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ビートルズのベーシストといえば言わずもがなポール・マッカートニー。」ポールがビートルズ時代に使用したベースとして思い浮かぶのは「カール・ヘフナー(バイオリン・ベース)」、次いで「リッケンバッカー4001」、そして「フェンダー・ジャズ・ベース」ぐらいですが、ご存知の方も多いかと思いますが、ポールだけでなくジョンやジョージもプレイしたベースがありました。それが通常の4弦のベースではなく、6弦のベース「フェンダー・ベースⅥ」です。

フェンダー・ベースⅥ

フェンダー・ベースⅥは、フェンダー社から1961年に発売された6弦ベース・・・なのですが、そのベースという位置付けはちょっと微妙で「バリトン・ギター(通常のギターより1オクターブ低い音がでる)」としても扱われることもある楽器です。

フェンダー・ベースⅥの特徴

フェンダー・ベースⅥの主な特徴は、シングル・コイル・ピックアップが3つでコントロールパネル部分はボリューム・ノブとトーン・ノブがそれぞれ1つで、他にもミュート・システムやトレモロ・アームも搭載していて、同社のエレクトリック・ギターのジャガーやジャズ・マスターに類似しています。

ボディ・タイプはソリッド・ボディに「アルダー」という木材が使用されています。ネック部分は「メイプル」という木材で指板部分は「ローズ・ウッド」ネック・ジョイントはボルト・オンになっています。

ネック部分はデタッチャブル式の4点止めが基本ですが、一時期3点止めの時期がありました。材質は「メイプル」のワンピース・ネックに指板部分は「ローズ・ウッド」か「メイプル」が基本的なモデルです。

フェンダー・ベースⅥは一応ベースと名付けられていますが、ベースとギターの中間とも言える楽器で、パッと見た目は「ジャガー」そのもの。チューニングも6弦からE・A・D・G・B・E(1オクターブ低いがギターと一緒)するようになっています。この点からもフェンダー・ベースⅥがベースとしてだけでなくバリトン・ギターとしても扱われる理由がわかります。

そのため、ベース・アンプに通せばベースらしく、ギター・アンプに通せば(バリトン)ギターとして使えるというような楽器でした。なので、良く言えばベースとしてもギターとしても使えるので便利、悪く言えばどっちつかずで中途半端というような楽器です。

ビートルズファンならすでに見たことのあるハズの「フェンダー・ベースⅥ」

フェンダー・ベースⅥをビートルズのメンバーが使用しているシーンは、実はファンの方ならすでに知っている(見たことがある)ハズです。ただ、それがベース(フェンダー・ベースⅥ)とは気づいていないだけで。

たとえば、映画「レット・イット・ビー」では、ポールがピアノを弾き歌っている場面でジョンが胡坐(胡坐)をかいて、プレイしているシーンが有名ですし、「ヘイ・ジュード」のプロモーション・ビデオではジョージがフェンダー・ベースⅥをプレイしてます。

フェンダー・ベースⅥはパッと見がフェンダー社のエレクトリック・ギター「ジャガー」のようですし、ベースは4弦という固定観念があると6弦あるフェンダー・ベースⅥがベースであると気づかないのもよくわかります。ましてや、ビートルズにおいては、ベース担当はポール、ジョンやジョージはギターというイメージ・・・というより実際にそうですから。

フェンダー・ベースⅥは、どの曲、どのアルバムでプレイしてたのか?

フェンダー・ベースⅥは、私が知る限りの有名な曲・アルバムとして、アルバム「ラバー・ソウル」に収録されているジョージの曲「嘘つき女(Think For Yourself)」で、ポールがベースに「ファズ(エフェクター)」をかけて(通して)使用しています(通常のオーソドックスなベース音とファズをかけたベース音の多重録音)。

他には、アルバム「ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)」に収録されている「バック・イン・ザ・U・S・S・R(Back In The USSR)」でジョンがプレイしているということぐらいです。

フェンダー・ベースⅥが使用されると思われる基本的なスタンスとしては、本来ベースをプレイするポールが、ピアノをプレイして歌うときに、抜けたベース・パートをジョンかジョージがプレイして補う(ジョンとジョージとのどちらか一方が抜けてもギターは1本は確保できる)という感じだったのではないかと思ってます。

ただ、この頃のビートルズは基本スタジオ・ワークがメインになっていて、レコーディング技術も「サージェント・ペパーズ~」の頃には「8トラック」使用できていたので、ライブ演奏はともかく、ポールがそれぞれピアノとベースの両方を担当してレコーディングされていても不思議ではありません。また、ポールがベースをプレイするならわざわざフェンダー・ベースⅥを選んでプレイする可能性は低く、やはりレコーディング・シーンでもジョンかジョージがプレイしていたのではないかと思われます。

ですから、私の想像の範囲でフェンダー・ベースⅥが使用されている可能性が高い曲は「ポールがピアノ(など)をプレイしながらボーカルをとる曲」だったのではないかと思います。

コメント

  1. HT より:

    サージェントペパーの頃はまだ4チャンネルですよ。
    アビイロードスタジオに8チャンネルが導入されたのはホワイトアルバムの途中頃からだと思います。

  2. pokkabeat より:

    HTさん
    コメントありがとうございます。

    サージェントペパーの頃はまだ4チャンネル(×2)で
    8トラックのように録音していたみたいで
    ご指摘の通り8トラックはホワイト・アルバム途中からのようです。

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