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バイオリンベースの名で親しまれ有名なポール愛用「カール・ヘフナー 500-1」

カール・ヘフナー 500-1
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日本では「バイオリンベース」の名で親しまれ有名な「カール・ヘフナー 500-1」。ポールがビートルズ時代から現在まで愛用し続けているE・ベースです。

ビートルズが、ポールが使用した、し続けていることでメジャーな「カール・ヘフナー 500-1」ですが、ポールがはじめて使用した当初はかなりマイナーな存在でした。

また、バイオリンベースとして有名になった現在でも、ポール以外の著名ミュージシャンはほとんど使用していないというある意味不思議なベースです。

カール・ヘフナー 500-1(Karl Höfner 500-1)

カール・ヘフナー 500-1(Karl Höfner 500-1)は、ドイツの楽器メーカーである、カール・ヘフナー社が製造するE・ベースです。ポールがデビュー前から愛用しているベースで、ビートルズ時代には少なくとも3本のヘフナー・ベースを使用していたものと思われます。

カール・ヘフナー 500-1の特徴

カール・ヘフナー 500-1の特徴は、パッと見でわかるこのバイオリン・シェープ。このボディは「ホロー・ボディ」で中は空洞になっています。ホロー・ボディのため非常に軽量で、さらにネックは、フェンダー社の「プレシジョンベース「ジャズベース」とは違い「ショート・スケール(約30インチ)」になっています。

この独特なボディはヘフナー社のオリジナル、独自のアイディアかな?と個人的に思っていた時期もありましたが、当時すでにギブソン社から「EB-1」というベースがすでに発表されていたので、このベースはEB-1のコピーモデルか、少なくともなんらかの影響をうけているのではないかと現在は考えています。(EB-1はソリッド・ボディ)

カール・ヘフナー 500-1のサウンドの特徴には「ホロー・ボディ」&「ショート・スケール」の影響もあり、独特の温かみのある個性的な音を出します。

ピックアップはヘフナー独自のタイプで、ピックアップ・カバーに覆われたタイプと、ピックアップ・カバーがない剥きだしのタイプ両方をポールは使用しています。「剥きだしのタイプ」の方は、正規のダブルピックアップモデルで「カバーに覆われたタイプ」ではポールがピックアップを増設しています。これは、ピックアップカバーの有無、2つのピックアップの位置(間隔)でわかります。

「ショートスケール」&「軽さ」がポイントだった?!

初期のビートルズの演奏シーンを画像や映像などで見ると、ジョンの「リッケンバッカー325」がひと際小さく見えるのと同様に、ポールの弾く「カール・ヘフナー 500-1」もなんだかとても小さく見えますよね。これはジョンのリッケンバッカー同様にネックが「ショートスケール」という点が影響していると思われます。

ベースという楽器は低音を出す必要があるため基本的にギターよりボディーは大きく、ネックも長くなる場合が多いのですが、ポールがカール・ヘフナー 500-1を弾きながら歌う映像を見ると、何も知らなければ(ポールがベース担当だと知らなければ)一見ベースとは思えないこともあります。

実際に、カール・ヘフナー 500-1の実物を見ると、フェンダー社の「プレシジョンベース「ジャズベース」と比べるとボディは小振りでしかも軽く、さらに「ショートスケール」ということもあいまってとても小さく見えます。

ショートスケールのベースは弾きやすいのがメリットでありポイントです。ポールの場合、ビートルズのベーシストではありますが、その役割は、ジョンと双璧をなすボーカルという立場もあったので、「軽くて弾きやすい」このベースの選択はベストだったのではないかと思います。この特徴は、特にライブでは威力を存分に発揮できます。

ただ、音質的には難あり?のカール・ヘフナー 500-1

カール・ヘフナー 500-1のサウンドは、ホロー・ボディということもあって、かなり丸みと温かみがあり比較的ミドルが効いたマイルドなサウンドがその特徴です。

ポールはこのベースをピックを使って演奏していたので、どんな楽曲でも無難に弾きこなしていましたが、基本的に「音に腰がない」ので、たとえば指でこれを
弾いたらまるでパンチのない音になってしまいます。ですので、残念ながらフェンダー社のベースのようなビートの利いた重低音はまったく期待できません。

「プレシジョンベース「ジャズベース」と比べると、サスティン(音の伸び)は短く、さらに音の「輪郭」が不明瞭なので、いわゆる「ベースらしい」低音の効いた重厚な音を出しづらいという難点があるベースなのです。

ビートルズがライブで活躍した当時はPAも貧弱で、使用できるアンプも限られていたので、ライブではベースとしての音の輪郭は観客には届いていなかったと想像できます(モワーッとした音しか聞こえなかった?!。

後にも先にもポールだけ?カール・ヘフナー 500-1

ジョンが使用してメジャーになった「リッケンバッカー325」と同様に、ポールがビートルズ時代から現在まで愛用しいる「カール・ヘフナー 500-1」も不思議なことに、ポール以外に使用しているミュージシャンは少ないようです。

最近個人的に見たのは日本の岸部一徳さん(ザ・タイガース)が弾いているのを見たぐらい・・。もちろん、他にも使っているミュージシャンはいると思いますが、メイン楽器として「カール・ヘフナー 500-1」を使用している著名ミュージシャンは少ないでしょう(アマチュア・ミュージシャンは除く)。

現在では、ポールが使用したことで、またビートルズ人気再燃に押されて高値が付けられている「カール・ヘフナー 500-1」ですが、60年代当時は「廉価モデル」として発売されていたようで、ポールは「手に入れやすい価格」だったこともこのベースの入手の理由のひとつにあげています。

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