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ビートルズのはじまりは「スキッフル」から?!

サウンドルーツ
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ビートルズファンの方ならばすでにご存知の方も多いと思いますが、ジョン・レノンは15歳のときにビートルズの前身ともいえるバンド「クォリーメン」を結成しました。

ただ、このバンドはその後のビートルズのようなR&RR&Bバンドというものではなく、当時英国で流行していた「スキッフル・バンド」に近いスタイルでした。

「スキッフル」とはどのような音楽だったのか?

当時の英国の若者達に「スキッフル・ミュージック」が大流行したきっかけは、ロニー・ドネガンの「ロック・アイランド・ライン」の大ヒットで、ロンドンのティーンエイジゃーから、ジョン達がいたリバプールなどの地方都市にも広がっていきました。

スキッフルとは、当時の若者がシンプルな3コードを売りにした情熱的な「自分自身であるがための音楽」。また、アマチュアのためのフォーク・ソングとも呼ばれていました。

ニューオリンズ・ジャズにそのサウンド・ルーツを持つと言われており、それが英国で独特の発展をとげ、その後、「スキッフル・ミュージック」と呼ばれるようになったようです。

その楽器編成は後のビートルズのようなE・ギター&E・ベースにドラムスという編成とは異なり、アコースティック・ギター、ウォッシュ・タブ・ベース、そしてウォッシュ・ボードやカズーなどを使い演奏されていました。

ジョンはE・プレスリーを意識したようなリーゼントヘアでこのクォリーメンでギターを弾き、歌っていました。

自分達でやるスタイルこそが後のビートルズの成功に?!

ジョンが作った「クォリーメン」は、アコースティック・ギター、ウォッシュ・ボード、バンジョー、ドラムスといった編成でした。

ジョンがなぜこの楽器編成でグループを組んだのかは「謎」ですがおそらくこのパターンが一番安上がりで、自分達で演奏し歌うことが簡単にできたからではないかと考えられます。

ただ、ここで重要だと考えられるのは、このジョンの作ったビートルズの前身グループ「クォリーメン」が、自分達で演奏しなおかつ歌うグループであったというところです。

というのは、1950年中頃から60年代初期にかけての時期は、ボーカル+バック・バンドというスタイルが一般的であり、楽器を演奏するミュージシャン達は、シンガー(ボーカル)やコーラス・グループのあくまでも裏方的な存在でしかありませんでした。

また、それ以外のスタイルボーカル(歌)がない演奏だけのスタイル(ベンチャーズやシャドウズ)が一般的でした。

つまりこの頃はまだその後大ブレークするビートルズのような本格的なボーカル&楽器演奏が一体となったR&Rバンドスタイルは、ごく少数派だったのです。

ジョンが最初に作ったこの「クォリーメン」というグループがもし「自分達で演奏して自分達で歌う」というスタイルではなかったとしたら、その後の「自作・自演」のビートルズの活躍はなかったかもしれません。

いつ頃から「ビートルズ」のスタイルになったのか?

では、一体いつ頃から私達のよく知るビートルズスタイルになったのでしょうか。よく知るE・ギター(リズム)&ボーカル、E・ギター(リード)&ボーカル、E・ベース&ボーカル、ドラムス&ボーカルというスタイルです。

これはあくまでも私自身の想像ですが、おそらく夭折した

スチュアート・サトクリフがベースとしてメンバーに参加した頃(1960年頃?)ではないかと考えています。

当時はジョン・ジョージ・ポールの3人がE・ギターを担当、ベースは前出のスチュアート・サトクリフ、そしてドラムスにはピート・ベスト(リンゴが加入以前のドラムス)。そして、約1年後スチュアートが脱退して、ポールがベースを担当することになります。

そうなんです、ファンの方ならご存知の方も多いと思いますが当時はポールはギターを弾いていました。ポールのギターの腕前はビートルズのアルバムの割と多くの曲で聴くことができます。

現在では当たり前ともいえるこのいわゆる「4ピース」タイプのバンド編成も、当時としてはごく少数派でした。さらに、ビートルズはメンバー全員がリードボーカルも務めました。またそれだけでなくジョンがリード・ボーカルを歌う曲では負けじとばかりにポール(&ジョージ)が情熱的なコーラス
を入れるというスタイルは他のバンドの追随を許さなかったと思います。ビートルズは当時としてもかなり衝撃的なバンドであったことだけは間違いないでしょう。

最後に、余談ですが当時のジョンの様子を映画化した「ノーウェアボーイひとりぼっちのあいつ」(Nowhere boy)という若き頃のジョンの様子を描いた作品があるので、興味のある方は観てみるといいのではないかと思います。

どれほど事実に忠実かは?ですが、「クォリーメン」の結成に至る過程がわかったりしておもしろいと思います。

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