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ビートルズが使用したフェンダー・アンプ「フェンダー・ツイン・リヴァーブ/ベースマン」

フェンダー・ツイン・リヴァーブ/ベースマン
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ビートルズが使用していたアンプといえば、ライブ演奏(コンサート・公演)などでお馴染みのみなさんご存知の「VOX(ヴォックス)」のアンプですが、コンサート・ツアーを辞めてスタジオワークが中心になった頃には、「フェンダー社」のアンプを使用するようになりました。

この記事では、ビートルズが使用したと思われる「フェンダー・アンプ」について少し書いてみたいと思います。

フェンダー・ツイン・リヴァーブ/ベースマン

初期のビートルズのアンプといえば、主に「VOX AC-30」が有名ですが、主にジョンとジョージが、おそらくアルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」の頃(それ以前の可能性もある)、コンサート・ツアーを辞めてスタジオでのアルバム制作が活動の中心になった時期から「VOX」のアンプからフェンダー社のアンプがメインになったと考えられます。ギター・アンプとしては「フェンダー・ツイン・リヴァーブ」、ベース・アンプとしては「フェンダー・ベースマン」です。

フェンダー・ツイン・リヴァーブ

「フェンダー・ツイン・リヴァーブ」は、1960年代の初期(63年頃~)に制作・発売されたアンプ(年代によりフロント・パネルやクロスの色が異なる)で、「VOX AC-30」と同様にビルト・イン・タイプ。実質出力は100Wを下回るぐらい(85Wぐらい?)だと思われます(当時)。スピーカーは12インチ×2で、一般的にはJENSEN(ジェンセン) C12Kが使用されていました。当時のコントロール部分は、ボリューム、トレブル、バス(ベース)、ビブラート、インテンシティ・コントロール、ブライト・スイッチ、リバーヴ・ボリュームがセッティングされていたと思われます(当時)。

サウンドの特徴は、ロック、ブルース、カントリー、ジャズなどジャンルは問わずオールマイティーですが、基本的にはクリーンなギター・サウンドが特徴と言えます。また、小型のわりにはパワーがあるので、レコーディングはもちろん、60年代当時からライブ演奏でも、幅広いジャンルのギタリストたちに使用されていました。

フェンダー・ベースマン

「フェンダー・ベースマン」は、1952年に登場したフェンダー社オリジナルのテレビ型アンプで、ベースマンと名づけられてベース用アンプではあったのですが、50年代当時は、このアンプがギターやハーモニカ用のアンプとしても良いサウンドを得られることに気づきベース用途だけでなく様々な楽器に使用されていました。と言っても当時はそもそもアンプ自体が現在ほどのバリエーションもなく、ギターやベースはもちろん、ハーモニカやバンジョー、また、マイクを差し込んでボーカル用にと色々な用途で使用されていました。当時フェンダー社もその点に着目し、ベースマンを「ベース専用モデル」と宣伝することを止めたぐらいです。

これは補足ですが、ベースマンがギター・アンプとしても優れたアンプだった話として、1962年には、ロンドンでJim Marshall氏とKen Bran氏がこのアンプの回路をコピーして、初めて「Marshall(マーシャル)」のギター・アンプの基礎を作り上げたという話は有名です。

ポールが使用していたベースマンは、セパレート・タイプ(ヘッド&キャビネット)で、ふたつのチャンネルがありそのひとつにはギター・アンプと同じ電子回路が組み込まれていて、ボリューム、バス(ベース)、ブライト・スイッチがセットされていました。そして、もうひとつはベース用の電子回路で、ボリューム、トレブル、バス(ベース)、ディープ・スイッチがセッティングされていました。スピーカーはおそらく、JENSEN(ジェンセン)社のベース用スピーカー12インチ×2だったと思われます。

「フェンダー・ツイン・リヴァーブ/ベースマン」のビートルズ・サウンドを確かめるのに一番手っ取り早い方法は、アップルの屋上でのライブ演奏(ゲット・バック・セッション)で、ジョンがエピフォン・カジノ、ジョージがオール・ローズのテレキャスターをツイン・リヴァーブに、ポールがヘフナーをベースマンに繋いで音を出しているので、DVDやYouTube(Don’t Let me Downの演奏がアップされている)などで聴いてみるといいと思います。

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