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ビートルズ・ストーリー(セカンド・シングル~ファースト・アルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」発売)

ビートルズ ビートルズ・ストーリー
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この記事では現在でも多大な影響を及ぼす偉大なグループ「ビートルズ」のセカンド・シングル~ファースト・アルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」発売ぐらいまでの流れを大まかに書いています。

ビートルズのデビュー・シングル発売後

セカンド・シングルは「プリーズ・プリーズ・ミー」

デビュー・シングル「ラヴ・ミー・ドゥ(B面はP.S.アイ・ラヴ・ユー)」がまずまずの成功を収めたビートルズはセカンド・シングルのレコーディングに入ります。セカンド・シングルは「プリーズ・プリーズ・ミー(B面はアスク・ミー・ホワイ)」。セカンド・シングルは全英チャートで2週にわたり1位を獲得し、ビートルズのサクセス・ストーリーの幕開けとなります。

この頃(1963年頃)のビートルズは、シングル曲のレコーディングをはじめ、地元リヴァプールでのライヴ活動はもちろん、スコットランド・ツアーラジオ出演、全英ネットのテレビ番組に初出演するなど、ハードなスケジュールを精力的にこなします。すると次第に人気も上昇し、次にビートルズに必要となるのはファースト・アルバムとなりました。

ファースト・アルバムのレコーディング

1963年2月11日、シングル曲としてすでに発表されていた4曲(ラヴ・ミー・ドゥ、P.S.アイ・ラヴ・ユー、プリーズ・プリーズ・ミー、アスク・ミー・ホワイ)を除いた「10曲をたった1日で」というハード・スケジュールなレコーディングが行われます。

現在とは違って当時の音楽業界はビッグ・ビジネスとまではいえない存在であったので、特にまだ予算のとれない新人のアルバムのレコーディングは1日で行われることも割と普通のことだったようです。

アルバムのコンセプトは「ライヴの雰囲気」

1日で10曲をレコーディングするという、現在では考えられないハードなスケジュールでしたが、「ライヴの雰囲気をレコーディングする」というコンセプトのもと、ビートルズが日頃のライヴでレパートリーとしている曲を採用することによって、比較的レコーディングはスムーズに進みます。ただ、スムーズに…とはいっても1日で10曲なので、それ相応にタイトなスケジュールだったようです。

メンバー4人は昼休みもとらずレコーディング

1日で10曲レコーディングとなるとさすがにのんびり休憩というわけにはいかなかったようで、メンバー4人は昼休みもとらずレコーディングに挑みました。

レコーディングの曲順

  1. ゼアズ・ア・プレイス
  2. アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア
  3. 蜜の味
  4. ドゥ・ユー・ウォント・トゥ・ノウ・ア・シークレット
  5. ミズリー
  6. ホールド・ミー・タイト(ファースト・アルバムに収録されず)
  7. アンナ
  8. ボーイズ
  9. チェインズ
  10. ベイビー・イッツ・ユー
  11. ツイスト・アンド・シャウト

およそ10時間でアルバム・レコーディングは終了しました。全部で11曲ありますが、「ホールド・ミー・タイト」はファースト・アルバムに収録されていません。

最後の1曲「ツイスト・アンド・シャウト」でジョンは、最後の力を振り絞り、気合を入れるために上半身裸で歌ったといわれています。

後日、ジョージ・マーティンが「ミズリー」のピアノと「ベイビー・イッツ・ユー」のチェレスタをレコーディングしました。

ファースト・アルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」は、全英チャート(メロディ・メーカー)誌で1位を獲得。その後ビートルズのセカンド・アルバムとして発売される「ウィズ・ザ・ビートルズ」にその座を明け渡すまで30週連続1位の座を守り続けました。

アルバム・タイトルとアルバム・ジャケットについて

当初、アルバム・タイトルに関してジョージ・マーティンは「オフ・ザ・ビートル・トラック」という提案をしましたがこの案は却下されて、その時点で一番音楽市場に浸透している曲名がアルバム・タイトルに採用されることとなり、アルバム・タイトルは「プリーズ・プリーズ・ミー」となりました。

アルバム・ジャケットについても当初は「昆虫館をバックに…」という案があったようですが、予算の都合もあり一番手軽な方法として「自社ビルでのメンバー撮影(カメラマンはアンガス・マクビーン)」となったようです。

【補足】レコーディング当日、ジョンは風邪をひいていた!?

1日で10曲レコーディング…ということだけでもかなりハードですが、レコーディング当日、ジョンは風邪をひいていて、のど飴とミルクでなんとかこのレコーディングを乗り切ったとか。

レコーディング当日に風邪をひいていた…という過酷な状況のジョンのハスキー・ヴォーカルが「禍を転じて福と為す」、唯一無二の迫力を生み出して、結果的により「ライヴ感・ライヴの雰囲気」があるアルバムに仕上がったということは間違いありません。

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