「THE BEATLES LIVE AT THE STAR-CLUB IN HAMBURG, GERMANY:1962(デビュー!ビートルズ・ライヴ’62)」は、1977年5月に日本で発売されたビートルズのアルバムです。
ローリング・ストーンズをはじめ、ビートルズと同時期に活躍していた多くのメジャーなバンド達は、60年代からライヴ・アルバムを発表していましたが、ビートルズはなぜか解散するまでにライヴ・アルバムを発表していませんでした。そしてこれもなぜか1977年になり唐突に2枚のライヴ・アルバムがリリースされました。この「デビュー!ビートルズ・ライヴ’62」はその2枚のうちの1枚のアルバムになります(もう1枚は、ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ!)。
※1977年5月(日本)発売
『デビュー!ビートルズ・ライヴ’62』収録曲
- イントロダクション
(Introduction) - アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア
(I Saw Her Standing There) - ベートーヴェンをぶっ飛ばせ
(Roll Over Beethoven) - ヒッピー・ヒッピー・シェイク
(Hippy Hippy Shake) - スイート・リトル・シックスティーン
(Sweet Little Sixteen) - レンド・ミー・ユア・コム
(Lend Me Your Comb) - ユア・フィーツ・トゥ・ビッグ
(Your Feets Too Big) - ツイスト・アンド・シャウト
(Twist And Shout) - ミスター・ムーンライト
(Mr. Moonlight) - 蜜の味
(The Taste Of Honey) - ベサメ・ムーチョ
(Besame Mucho) - レミニシング
(Reminiscing) - カンサス・シティー
(Kansas City) - エイント・ナッシング・シェイキン
(Ain’t Nothing Shakin’ Like The Leaves On A Three) - 会ったとたんに一目ぼれ
(To Know Her Is To Love Her) - リトル・クイニー
(Little Queenie) - フォーリング・イン・ラヴ・アゲイン
(Falling In Love Again) - アスク・ミー・ホワイ
(Ask Me Why) - ビー・バップ・ア・ルーラ
(Be Bap A Lula) - ハレルヤ・アイ・ラヴ・ハー・ソー
(Hallelujah I Love Her So) - 夕陽に赤い帆
(Red Sails In The Sunset) - エブリボディーズ・トライング・トゥ・ビー・マイ・ベイビー
(Everybody’s Trying To Be My Baby) - マッチボックス
(Match Box) - トーキン・バウト・ユー
(Talkin’ Bout You) - シミー・シェイク
(Shimmy Shake) - のっぽのサリー
(Long Tall Sally) - リメンバー・ユー
(Remember You)
※LP1枚目(DISC 1):A面1~7・B面8~13
LP2枚目(DISC 2):A面14~20・B面21~27
作詞・作曲
- (Lennon-McCartney) 1.18
- (Chuck Berry)3.5.16
- (Chan Romero)4
- (Carl Perkins)6.22.23
- (Benson-Fredt)7
- (Phil Medley-Burt Russel)8
- (Roy Lee Johnson)9
- (Rick Marlow-Bobby Scott)10
- (Consuelo Velazques)11
- (King Curtis)12
- (Jerry Leiber-Mike Stoller)13
- (Dallas Frazier-A.Owen)14
- (Phil Spector)15
- (Lerner-Hollander)17
- (Gene Vincent-Sheriff Tex Davis)19
- (Ray Charles)20.24
- (Jimmy Kennedy-Hugh Willams)21
- (Joe South-Billy Land)25
- (Enotris Johnson-Richard Penniman-Robert Blackwell)26
- (Mescer-Schertzinger)27
ビートルズ豆知識
「THE BEATLES LIVE AT THE STAR-CLUB IN HAMBURG, GERMANY:1962(デビュー!ビートルズ・ライヴ’62)」は、ビートルズのデビュー直後に、ドイツの都市ハンブルグの「スター・クラブ」で録音されたライヴ音源です。
ただし、家庭用のテープ・レコーダーで録音されたといわれている通り、音質は最悪(演奏も酷い)です。ビートルズ入門者や初心者にはとてもおすすめできないアルバムです。ビートルズ・マニアの方にはたまらいアルバムかもしれませんが・・・。このアルバムは米国でも発売されましたが、なぜか、米国発売盤は数曲(4曲?)曲が差し替えられています(音質がさらに悪い)。クオリティが低いのでビートルズのメンバー達のこのアルバムのリリースは望んでいなかったとか。
Lennon-McCartneyによるオリジナル曲は、「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」「アスク・ミー・ホワイ」の2曲のみで、あとはすべてカバー曲という構成です。
個人的なこのアルバムの聴きどころとしては、彼らのサウンド・ルーツが聴けるという点です。R&RやR&Bに交じって「蜜の味」や「ベサメ・ムーチョ」などの通常のR&Rバンドならば決して取り上げないであろう曲を選曲している点は興味深いと思います。
この「珍しい」選曲をメンバーの好みで考えると、おそらくポールの好みだと思われますが、当時ビートルズが置かれていた状況(特にビートルズ・ファンというわけではなく、クラブの酔っ払い相手の演奏)から考えると、万人が好むようなナンバーをあえてチョイスしていたとも考えられます。
また、デビュー直後のビートルズの初々しく、荒々しい演奏・歌が聴けるところもこのアルバムの個人的には好きなところです。このライヴで演奏されている曲の中には、ビートルズの人気が爆発した後のライヴでも演奏されている曲や、アルバムにスタジオ・テイクで録音された曲もあるので、両者を聴き比べてみるのも面白いのではないかと思います。
コメント